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模型作り

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今事務所では近くのポリテクカレッジからインターンシヅプで来ている生徒と模型作り真最中。
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青森

はじめてケイタイからブログを送ってみた。モフログっていうやつね。いやあ~すごい世の中になったもんですね。ケイタイってまったく使いこなせなくて、写真なんか撮れなくていいと思ってましたが、これだとなんかの記録には使えそうですね。
下の写真、初めてケイタイの写真機能使いました。結構綺麗に撮れるじゃありませんか。

棟方志功記念館では昭和にとった志功のビデオが流れてましたが、天才とか才能とかというのはどうゆう環境で生まれ育ったかなんて関係ないんですね。もうその人に神から与えられた使命みたいにほとばしってでてくるんだな~というのがよく分かりました。あの志功の絵を描く時の早さ。猛烈な勢いで筆が走り、考えたり迷ってる様子はまったくない。建築家でいえば安藤忠雄さんがそんな感じしますね。
そのあと、秋田「家」倶楽部の仲間の西方さんの「木の仕事」二人展をみに青森市民美術展示館へ行きました。
西方さんもほんとすごいですね。秋田じゃなくて青森で個展ですから。結構人もきているようでした。そういえば僕たちの「人まちデザインCLUB展」(やがわら設計さんと共同の)も毎年やるつもりが、今年はまだ出来ないでいました。そのうちやろうっと!”きっと

〓棟方志功記念館

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モブログなるものを試みる。今日は青森に来ています。志功館に初めてきました。ビデオがおもしろかった

街歩き

いつもは車で通り過ぎる街を久しぶりに歩いてみました。下の写真は独立1作目の住宅です。ですから、14年ぐらい経ちましたが、植物が大きく育ちいい感じになってました。住宅の手入れも大変良くしてくださり、14年の歳月はほとんど感じられません。この住宅で秋田の住宅コンクールで県知事賞をいただきました。
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その近くの水門町市営住宅。建築家新居千秋さんの作品です。大館を南北に分断する長木川のほとりに建っています。建ってから10年ほど経ったと思います。
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確かシティーゲートというコンセプトで、道路を挟んで反対側にも勝手に計画していましたが、残念ながらそれは実現しませんでした。
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この市営住宅はコート(中庭)を持ちますが、コートは活かされているいるんでしょうか。

川の土手とのあいだの木陰でおばあさんが休んでました。分かりにくいかもしれませんが写真の左下です。
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そして、長木川です。きょうはいい天気で散歩を楽しむ人達がいてなかなかいい景色です。
のんびり釣り糸を垂れる人達もいました。
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盛岡での研修会

昨日は盛岡で秋田県出身で現在スイスで活躍している佐々木徳貢さんによる、スイスのエコハウスについてのセミナーがあり行ってきた。環境先進国といわれるスイスの住宅の写真や資料をスライドを使って説明が行なわれた。
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紹介された住宅は集合住宅も含めすべて外壁にも内部にも大量の木材が使用されながら、とてもモダンで洗練されたデザインで、学ぶべきところが多いものだった。またその建つロケーションはみんな芝生が綺麗で木々が美しい環境に建つものばかりで、日本の一般的な住宅地とはまるで違い、なぜ???という気持ちになった。
セミナーでは水道水1L作るオイルの使用量と、ミネラルウォーターだとどのぐらいオイル使用量が増えるかや、空気中のマイクロダストの量が毎日新聞に出ていること、音響のことなどが紹介され、エコロジーや住まいに対する取り組み方が日本とは比べ物にならないぐらい進んでいるようすに刺激を受けました。ちなみに紹介された住宅の断熱材は壁が280mmだそうで、この辺で一般的に行われている100mm断熱の2.8倍にもなっていました。

話は変わりますが、昨日午前中にやっと当事務所で進めていたQ1住宅が契約になり工事が進むことになりました。こちらは、壁の断熱材の熱さは210mmです。今年10月完成予定です。

ところで、またまた話は変わりますが、セミナーが行なわれた会場がすごかった。盛岡駅裏の、アイーナという複合施設ですが、大きな吹抜けを取り囲むように様々なレベルに沢山のイスとテーブルが置いてあり、そこで高校生などが気ままに勉強していたり、集まったりして、それが吹抜けに面する部分がガラス張りのため、あちこちから見えて、にぎわいを演出している。この空間の作りが素晴らしいと思った。
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こんなこと恐れ多くて、口にしてはいけないかもしれないがせんだいメディアテークより いいかも と思った。(あくまで、内部空間の演出性についてですが)同じセミナーに参加していてトイレであった、知り合いの建築家の植田さんに聞くと、設計は日建設計とのこと。せんだいメディアテークは大館の樹海ドームも設計した伊東豊雄さんの設計で、建築の世界では超有名で、世界的にも注目された建物です。それよりいいかもなんてナンですが、このあちこちに置かれたイス&テーブルがいろんなコーナーを作り出していて自由に使える、それが各階から見渡せて、賑わいを演出している、これがいいのだと思いました。
もちろん建物もいい。内部の壁に多用されているリブ付きパンチングアルミが吸音しているのか、音もそれほど響かず、屋根全面ガラス張りで明るさも自然で(屋根にのガラスには太陽光発電パネルらしきものが点々と)、エレベーターもガラス張りで(なんとエレベーターボックス自体がガラス)、エレベーターホールとも無粋な縦穴区画のシャッターもない。
いったいどうなってんの??、建築基準法をどうやってクリアーしたのかわけわかんないですが、そのおかげでこんな自由で透明感のある空間が実現している。
秋田にも似たような施設でアトリオンがありますが、(あれも日建だっけ?)残念ながら当時はここまで造れなかった。でも、アイーナもせんだいメディアテークが、アトリオンがあったからこそ出来たのだと思います。

大茂内の家

昨年の8月、お盆過ぎから着工していた「大茂内の家」がようやく完成した。3月にほぼ完成し、入居は済ませていたが、昨年は早くから雪が積もり左官工事の外壁の仕上げが出来ないでいたのが、5月の連休後に再度足場を組んで仕上げた。なんと9ヶ月以上かかってしまった。大茂内の家が建てられたのは明治2年ごろらしい。つまり130年は経っていることになる。しかし、解体し木材の状態を見ると、全く劣化は感じられず、一皮むくとまだ杉の香りがするような感じだった。真壁で外部に露出していた部分も一部に腐食が見られたが殆ど使える状態でした。土台は土に殆ど接していたものはやっぱりダメで、新しくヒバ材を使用。
断熱性能を上げ耐震性を現行の建築基準法に合わせる為、水廻りや昭和期に増築した部分を取り払い、古い明治期の部分だけを残し、その廻りをぐるりと取り囲むように新しい材料で増築を行い、断熱材を入れ、面材耐力壁を入れて剛性を高め、気密性を確保しました。

この工事はCM方式(分離発注方式)で建てられました。分離発注方式とは、簡単に言うと大工工事なら工務店に大工工事だけ、屋根工事は板金工事会社に、基礎は土木工事会社にというふうに工事種別ごとに別々に発注し、その発注から工事管理までを施主に替わって設計事務所などが行なうものです。

これにより工務店が得ていた経費を節約出来、工事費が透明で明確になる というのがCM方式を積極的に進めている設計事務所の言い分です。

そうゆう一面は確かにあるでしょう。でもメリットばかりでなくデメリットもあるはずです。ここでは述べませんが。アトリエ105ではあまりやりません。
実は「大茂内の家」は姉の嫁ぎ先です。超安く建てる為に、また、このような古民家改修では設計時につかめない部分もあるわけで、それに対処するために、今回は特別に分離発注でやりました。
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その他の写真はHPのぎゃらりー、作品集、大茂内の家をご覧ください。

シロアリ

6年前に建てた住宅にシロアリが出てしまった。北側のボイラー室と南側のサッシ付近から羽アリが出て、調べてもらったらシロアリとのこと。大事に至らないうちに全面駆除を業者にしてもらうことに。駆除方法はセントリコというベイト工法で、建物の周囲にいくつもの穴を掘ってシロアリの好きな木材をいれた筒を埋めておきそこに呼び込んで、シロアリの調査を行なうとともに、筒に薬剤をいれて筒に集まったシロアリのコロニーを根絶させるというものです。さらに、床下に潜って土台、柱に薬剤注入をおこなうということでした。

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この家は基礎断熱の家です。スタイロフォームを基礎の外側にコンクリートと一緒に打ち込んで断熱しています。この方法は様々な点で大変便利ですが、シロアリの被害について以前より指摘されていました。この発泡樹脂系の断熱材はシロアリの餌にになるというのです。基礎の表面はモルタルなどが塗られている為、基礎コンクリートとの間の樹脂断熱材が食われていって蟻道が出来てもまったく外からは見えません。
シロアリのほとんどいない北海道から発展した基礎断熱という方法はそのまま本州にもたらされましたが、やはり本州ではちょっとやばい方法でもありました。今回いくら基礎の廻りをみても蟻道は見当たりませんでした。床下は全面コンクリートです。全面コンクリートを打っても布基礎とのほんの僅かな隙間から入ることもあるとは思いますが、やはり、基礎断熱をうたがってみるべきでしょう。

当方で設計する建物は2年ほど前から、基礎の外側に樹脂系の断熱材を打ち込む基礎断熱の方法はやめています。多少断熱性能は犠牲になりますが、基礎断熱の場合は内側に断熱材を貼り付けることにしています。こうすることで外の土に断熱材が触れることはなくなり、内側は床下を全面コンクリートにしていますので、シロアリにやられにくくなるからです。

久しぶりに訪れたこの家は手入れも行き届いてきれいにされていました。

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業者によると廻りの環境が樹木も多くシロアリが非常に出やすい場所とのこと。
とはいえ、いやな思いや、駆除の為の大変な出費をさせてしまって、申し訳ない気もしました。
基礎断熱は床下が暖かくなって、結果床が冷たくなく快適ですが、一方でこんな危険もはらんでいるわけです。肝に銘じてこれからの設計に活かしたいと思いました。

「高山建築学校伝説」を読んだ

高山建築学校は1972年から続いてきた、おもに夏の間だけ開かれる私設の建築塾です。おれも学生のころや、卒業してからも雑誌等で募集などを見たことがあり、ちょっと関心はあったけれど、それだけ。その建築学校が伝説 のタイトルで引かれ読んでみた。

すごいですね~。建築について熱い人達がいたんですね。ほんとに熱くてやけどしそう。
なにしろ、この学校を始めた倉田康男さんが、殆ど自腹をきって運営してしていた、というだけでも驚きですが、ここに集まった講師陣達が、建築のみならず、哲学や様々な分野の超一流の人達がボランティアで夏の間やってきていたこと、学生(とはいってもすでに社会に出て仕事をしていた人が仕事をやめて参加した人も多数いたよう)も、ほとんどたこ部屋状態の中で考え図面を引き、そして講師陣に罵声をあびせられ、自力建設の肉体的な大変さもあったという、さらに、夜まで続く学生への講評が終わった後も、講師人同士の意見のバトルが繰り返されたという。
とてもじゃないがこんな数行の文章で説明出来るシロモノではないのでこの辺にしますが、建築に関心がある、特に若い人には読んでいただきたい本です。
今時の建築のように表面的にサラリとカッコよくお洒落な生き方とは対極的な、熱く語り、汗水流して考えた、そんな人達の物語です。
と書くと、そんなダサいことできるか と考える今の時代、誰も読まないだろうな。