fc2ブログ

基礎工事

11月の初めから旧住宅の解体そして基礎工事が進んでいた「赤館の家」。布基礎の立ち上がりも型枠が撤去され土間コンクリートの防湿シートとワイヤーメッシュを敷いている状況です。

091128akadatenoie01.jpg


布基礎の外断熱は防蟻性のビーズ法ポリスチレンフォーム60mmを使用。布基礎の地面に近いところの色が違うのは土を埋め戻す前に下の方だけ先にモルタルの下塗りをしてもらったから。決してそこで断熱材が切れているわけではありません。工期の関係でとりあえず埋め戻しの土がかぶる部分だけでも先にモルタルを塗ってもらいました。

施工は大館市の(株)ヤナギヤさん。新住協の大館地区団体の「すまいる研究会」や私が事務局を務める「近くの山の木で家をつくる会・大館」でずっと親しくして来ましたが、工事を担当してもらうのは今回が初めてです。幸い今回は現場がアトリエ105の事務所のすぐ近くなので、なんども現場へ足を運んで大工さんと意思疎通をしっかり図り、間違いの無いように進めたいと思います。
スポンサーサイト



畑町団地

昨日は現在急ピッチで工事中の畑町団地の現場へ行って来ました。昨年の暮れにプロポーザルで勝ち取った建物です。
縮減、最近では公共物件ではおそらくどこでもさんざん言われる言葉ですが、この物件でも基本設計、実施設計の間にずいぶん最初の提案が消えていきました。(今、国の予算の事業仕分けが行なわれていますが、ほんと厳しい時代になったものです。仕分けするほうもつらい立場ですよね)

091127hatamati01.jpg


外壁に県内産スギを張っていますが、2棟が違う色です。来年度以降もこの手前や奥に似たような建物が建って来ますが、高齢者が多く住まわれるとのことで、色を変えることによって自分の位置関係を認知しやすく、また自分の建物に愛着を持ってほしいと思い提案しました。(ホントはもう少し違ったものでしたが・・)

秋田県の中央部、阿仁地区は積雪2.5mの豪雪地です。フラットな屋根に近所の人は「あの屋根はこの地域にはどんなものか・・・」と心配されていましたが、もちろん雪の重みには耐えられるように設計しています。

年内に入居者を受け入れるため、非常に短い工期で、施工を担当されている業者さんは大変だったろうと思いますがもう少しです。

OS再インストール・・もしかしたら

二日前にOSの再インストールの話題を書きましたが、昨夜実家に泊まって夜ヒマだったので、姉のiMacでネットを見ていたら、おかしいとおもったら「アクセス権の検証と修復」をやってみろとあった。→→こちら

も、もしかして、OS再インストールしなくてもよかったかも・・・なんかこれ(アクセス権の検証と修復)でプリンターから出力出来ないのが改善されたような気がする。

今後の為に忘備録として書いておく。

OS再インストール

iMacからレーザープリンターから出力が出来なくなってもう半年にもなる。ドライバーもやっとOSに追いついて対応になっているのに、出力出来ない。改善方法の最後の手段がOSをインストールし直してみることでした。で、日曜日に思い切ってやった。OSはMac OS 10.5「Leopard」。最新の10.6「Snow Leopard」じゃない。

クリーンインストールだとHDDをスッキリすっかり消し去って入れ直しで、実にさっぱりするが後々の設定やらが大変そうなので、「アーカイブしてからインストール」「ユーザ、ネットワーク設定をそのまま残す」でインストールしてみたら、再起動後パスワードを聞いてくる。パスワードは設定していなかったはずなので、そのままクリックしても「違う!」とブルブル震える(パソコンが震えるんじゃなくて入力画面が震える。Macはこういうお茶目なところがあります)いろいろやってもダメで、結局再度インストールし直してこんどはユーザ、ネットワーク設定を残すのチェックをはずしてやってみた。これでようやく起動した。 ここまでで3時間以上かかった。

バックアップはTime Machineで外付けHDDにとっていた。漠然とだけど各種設定等もTime Machineで復元簡単に出来るのかなと思っていた。でもその方法がよく判らなかった。あっちこっとのHPを見てデータの在処を探して、一つ一つ復元して行き、なんとか元通りの環境になったのは月曜日の午後。ふう~

やっとiMacからもレーザープリンターへ出力出来るようになりました。でも、Time Machineが全部のファイルを新しいファイルだと認識したのか、今朝からずっとバックアップし続けていて動きが遅くてしょうがない。

RICOH GXR

リコーから新しく出たデジカメGXR。一見小型一眼デジカメのようで、違う。レンズの交換ではなくレンズユニットごと入れ替えれる新システム。普段使用しているのが同じリコーのGR DIGITALだからというわけじゃありませんが、気になります。質感等持っている雰囲気がGRDに似ています。GRレンズの18mmくらいのユニットが出たら、がまんできないかも。

091113ricohgxr.jpg


なんだか Beatles

このところBeatlesにはまってます。ビートルズボックスを買ったとかではなく、なんとなく。それもどっちかというと初期のに。今一番お気に入りは「Rubber Soul」。

最近読んだ村上春樹の「ノルウェーの森」に刺激されたのかもしれません。これは2週間程前に秋田市での懇親会へ出席の為、電車で行くのに(大館から秋田市まで各駅で2時間)暇つぶしに買ったのですが、タイトルがビートルズの曲名から来ているとは知らずに買って、あれノルウェーの森ってどんな曲だっけ?と気になって。CD店でラバーソウルに入っているのを見つけ買っちゃったわけです。

でもこればっかりじゃなくて、少し前からツタヤからレンタルするのが、ヘルプだのサージェントペパーだのマジカルミステリーだのオールシングマストパス・・これはジョージか・・とにかくビートルズ関係が多くて、自分でも不思議な感じ。iTunesからダウンロードしたミュージックビディオのジョージハリスン While My Guitar Gently Weeps (ギター エレッククリプトン、ピアノ エルトンジョン、 ドラム リンゴスターの超豪華メンバー)なんてiPodnanoの小さい画面で寝る前布団の上でよく見たり。

ビートルズが全盛期の頃は中学から高校生のころ。その頃はどっちかというとフォークソングが好きで、S&G(サイモントガーファンクル)に夢中でした。ギターでポールサイモンのコピーを一生懸命やったもんです(出来なかったけど)。だからビートルズはあんまり聞いてなかったの。今ごろになってファンになってます。

7月に買ったド中古のプリウスには6連のCDチェンジャーがついてるんですが、それに6枚全部ビートルズを入れて遠出の時はビートルズ三昧です。

Blue Holeへ行ってきた

8日、前日にオープンした写真家中村征夫さんの新しいギャラリー ブルーホールに行って来ました。11時から中村さんの解説があるということで、それに合わせて丁度ぴったりに到着。受付を入ったところでいきなり中村さん本人に出くわし、ちょっとビックリ。
既存の建物を改装して造ったブルーホールですが、前面に増築したのか、モダンな外観がお出迎えでした。

091108bluehole02.jpg


ビール瓶のケースの上に乗って話された中村さんは、自身の小さい時のこととか、現在の八郎湖のこと、沖縄の海、そして今回の展示「レディエリオット島」のことなどにからめ、環境について1時間近く話されました。実は泳げないことや、乗り物酔いがひどく、最もこのような仕事に就いてはいけない人間がなってしまったことなど、これまたビックリな話題でした。あと、写真の撮り方で、ぱっと見てすぐに撮るのではなく、その中の何が撮りたいと思ったのかを考えてみていらないものは切る捨てることがいい写真になるポイントと教えてくれました。
これには思い当たることがあって、11月4日に書いた「大館の景色」で私は全く勘違いしていて、あの写真は橋の上から撮っていたのだと歩いてみて気づきました。でも新鮮に感じたのはあの写真の両サイドを切り捨ててしまっているからでした。そのためよけいなものがカットされ、写真サイズが縦長になっていたのですね。
それは余談ですが、素晴らしいギャラリーと、中村さんの美しい写真を堪能し、環境についても考えさせられた1日でした。

滝川薫さんの講演

11月5日は大館でスイス在住の滝川薫さんによる講演会「サスティナブルスイス」があった。
スイスでのエコ建築やスイスの国を挙げての施策が紹介された。家を新築する場合の断熱性の規制や断熱改修するための補助金等、日本では全く考えられない国又は州の政策があるとのこと。2020年までにCO2削減量を-20%~-30%を目標にしていて、そのうちの15%を省エネ改修でまかなうなど、明確な目標が紹介された。一般の家庭でも省エネに対する意識が大変高く、買った家を毎年のように省エネ改修をしている家も紹介された。そして、もし売る時は買ったとき以上の価値になるとの意識。スイスから学ぶことは沢山ありそうだ。
建築も造り方そのものの考え方をガラッと変えなければならないのか。木造でも今の軸組工法に固執していては壁厚300mmだの400mmの世界にはなれない。そんなことを考えさせられました。

講演する滝川さん
091106takigawasemi01.jpg

大館の景色

11月2日から3日にかけて大館にも雪が降りました。今日の魁新聞に載った長木川から鳳凰山を見た写真です。記事は大文字が白く雪化粧したことを告げていますが、仕事柄山より下の方が気になりました。とってもいい感じの街に写っているんです。まるでヨーロッパか北欧のように綺麗です。このアングルは新鮮でした。ここは通常川に掛かる橋から鳳凰山と長木川を狙います。でもこの写真はちょっとずれた少し高い位置からです。どこでしょう。黄色い東光コンピューターの建物の上からでしょうか。
綺麗に整備された白鳥広場の川原(現在は鳥インフルエンザ対策で白鳥と接することは出来ませんが)とその向こうに新井千秋さん設計の白い市営住宅。そしてその後ろに白い大文字の鳳凰山。よけいなものが写っていない見事な構図でとっても絵になってます。

091104hououzan01.jpg


写真というのはほんのちょっと目線を替えただけてずいぶん違ってくるものだと改めて感じさせてくれました。建築のデザインも似たようなものでも設計者のほんの少しのセンスとこだわりで随分変わってくるのと同じです。新しい目線を求めてスケッチブックならぬコピーの裏面に向かう毎日です。


遮熱シートで思い出した

西方さんのブログに遮熱シートのことが書いてあり、過去の事例を出されていて、おうそういえば私にもあったと相乗りです。

写真は1987年の高橋歯科医院の工事中のものです。当時はまだこの辺では高気密高断熱の家なんてなく、ほとんど床、壁、天井とも10kgのグラスウール50mmという状況でした。当時の本(建築知識など)には北海道での高気密高断熱住宅が紹介されたり(現在の新住協の前身新在来だと思う)一方でキノコが生えたなんて記事を読んだりして、私なりに調べて外壁には透湿防水シートのジョシーツ、室内側には防湿シートのダンシーツという宇部の製品を使用しました。断熱材は床、壁、天井とも12kgの(当時の図面による。そんなのもあったんですね)グラスウールです。

外壁の銀色のがジョシーツ。透湿性と遮熱性があるのがうたい文句でした。
091103takahasiD01.jpg


室内壁面にダンシーツ。こちらは防湿性と遮熱性が売りでした。
091103takahasiD02.jpg


天井面も同じくダンシーツ。
091103takahasiD03.jpg


当時は基礎断熱も屋根断熱も全くわからず、床断熱と天井断熱です。勾配天井に上にグラスウールが乗ってます。

出来上がりがこれ
091103takahasiD04.jpg


当時私はまだ独立しておらず、ある設計事務所の所員でした。私の姉の友人の歯科医院+住宅ということで、すべて私が担当しました。残念ながら気密性についての認識は全くなく、床や天井の断熱材も少ない為に折角の高価なシートや断熱材がその性能を発揮しているとは言い難いといえます。西方さんのブログでは断熱性が高い建物では遮熱材は問題にならないとのことですが、もしかしたら断熱性の悪さを少しは遮熱シートでカバー・・・なんてことはあるのかないのかよく判りません。

ただ、ここには今の私を形づくったすべてがあります。その一つが2階のLDKの横に長い窓です。サッシではありません。木の建具にペアガラスと入れて、外壁の外側に引き込まれ全開放になる窓です。このディテールを描くのにも相当の時間を費やしました。

これがその窓です。巾約3Mの窓が開けるとすべてなくなります。
091103takahasiD05.jpg


高橋歯科医院は断熱気密の技術論としてはまったく未熟でしたが、建物としての完成度はあったと自負しています。そして大変大変たいへん喜ばれ、そのことが独立へとつながりました。