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もうすぐ土台敷き込み

ひさしぶりに建築の話です。

5月半ばから工事が始まっていた住宅の基礎がほぼ完成し、もうすぐ土台を敷いて、木造の軸組が立ち上がります。
今回基礎の仕上を「刷毛引き」ではなく「くし引き」にしてみました。先月新住協の総会で室蘭に行った時の見学会で、当地の工務店さんがみんな「くし引き」にしていて、これはあとあとヒビが目立たなくていいなと、本州から行った会員同士で話してましたが、さっそく取り入れてみました。

写真のモルタルくし引きの後ろの白っぽい部分は防蟻性の断熱材 厚さ100mmです。その後ろの灰色の部分が布基礎です。今はまだ付いていませんが、さらにこの内側に50mmの断熱材を貼付けます。断熱材の厚さは布基礎の外側内側合わせて150mmとなります。また、一般的には基礎の仕上モルタルは全体の工事の最後の方に行いますが、防蟻性の断熱材を土に接しないようにするためと、柔らかい断熱材を工事中に出来るだけ傷つけないため、最初にやってもらってます。この場合の欠点は工事中に雨だれなどで汚れてしまうことですが、性能維持のため出来るだけ養生してもらうしかないですね。

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もしイタ

今朝の「魁新聞」に「もしイタ」についての記事を見つけ、これは見て見たいとネットで検索してみると、一杯ヒットし、それぞれを見るとますます是非見たくなり、そしてまさに今日弘前公演があることを知り、仕事を放り出して午後から娘と弘前へ向かい見てきました。

「もしイタ」は青森中央高校の演劇部の公演で、正確には「もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら」と言う、以前ヒットした「もしドラ」のパロディーですが、震災後の2011年秋から被災地をはじめとする各地で上演されている、東日本大震災被災地応援のための演劇です。 詳しくはこちら

想像通り素晴らしかった。開演20分ほど前に場内に入った時には既に始まっていた、ウォーミングアップの声出しからもう演劇は始まっているかのように、会場は独特な雰囲気に包まれていました。若い高校生30人ほどが大きな声をハーモニーのように一斉張りあげたり、バラバラだったり、ふざけ合ったりし、ときおり霧吹きで霧を吹きかけて回る子、それを浴びる子。そうこうするうち開演時間になり、全員が整列し、挨拶。そして、そのまま始まりました。
小道具類を一切使わず、全て自分達の身体と声で表現する。全員がその場にいて、様々な役割りを演じながら進行する、始めて目にする演劇スタイルです。

震災に深く関わる内容でありながら、ほとんど脳天気な笑を誘う演出。これを被災地で被災地応援として行うことへの葛藤などあったと思いますが、見終わって、被災者をも元気付ける愉しい演劇だと感じました。
各地の被災地での公園の際、瓦礫を見て涙を流し、そして掃除を行い、全て無報酬で、地元に一切の負担をかけないという、そうした強い信念、そうやって培われた精神のようなものが、ハツラツとした子供達の大きな声となって現れているように思いました。

同校の演劇部顧問で脚本、演出の畑澤聖悟氏が魁新聞の記事でも書いていましたが、「高校生でも出来る」でなくて、「高校生だからこそ出来る」本当にそう感じました。
畑澤聖悟氏は秋田県の五城目出身とのことなので、是非秋田県でも、ここ大館でも上演して欲しいと思います。

古民家

昨日、ある工務店に誘われて森岳にある築二百年以上の古民家を見に行った。ただ解体して捨ててしまうのが偲びなく、なにか活用方法がないかと工務店に相談があり、その話に興味を示したため今回同行させていただいた。数年前から人は住んでいなく傷みが進んでいる。特に不同沈下がひどく一部の柱が10cm以上沈んでいて、建物が変形して来ている。それでも家はちゃんと建っている。200年以上風雪や地震などに耐え壁は傾いているが潰れはしない。でも茅葺きで、一部に増築した部分は鉄板屋根になっていて、そのつなぎ目当たりから雨漏りがしている。このまま放置すればいずれは朽ち果ててしまう。

たしかにもったいないと思う。太い大黒柱や丸太を削ったぶっとく長い梁、磨き込まれた柱や差し鴨居など、もういまでは欲しくても手に入らない。なにより歴史がある。金物など使わず木を組上げて造られているので、そっと外してまだ組み直すことが出来る。うまく利用して使ってくれる人がいればいいが、例えば高齢者施設などに利用すれば喜ばれると思う。同行した工務店の方が以前阿仁でそのような事例を担当したと言っていました。

アトリエ105でも数年前に築130年程度の民家の全面改修にタッチしました。こちら→→
その例では祖先の残したモノを捨てないで少しでも使えたという面はありますが、やはり全面新築と違って不自由な面もあり、家人からはいまだに新築にすれば良かったなどと言われたりします。(そういう家人とは実は私の実の姉です)

それにしても、この民家の美しさ。右側が突き出ていて曲り屋となっていますが、用と美が実に風景にマッチしてます(電柱とミラーが邪魔だ!)。もうちょっと交通に便利で都会に近ければ、この手前を流れる川とセットで、古民家レストランだとか、民宿などにピッタリなんだと思いますが・・・。いや、やはり気に入って住んでくれる人がいれば一番いいですね。改修には相当かかると思いますが、1500坪もあるような畑も合わせて、田舎生活を満喫出来ますよ。トトロが出て来そうなバス停も目の前。バス停の名前も超グッド。

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今日の温度。外34° 地下23°

ここ数日大館は熱い日が続いてます。二日前は33.2°だかで全国で一番暑かったらしく、その後も同じような暑さが続いています。もう空はピーカンの雲一つない青空。

今日の我が家の温度は 上から 外(車庫スペースのブロック裏)34° 
  1階LDK 29°  2階事務室 32° そして地下室 なんと 23° そとより10°も低い。もちろん涼しい。我が家は地下から2階まで吹抜けで繋がってますが、それでも地下は温度環境が1階とは全く違う。夏涼しく、冬暖かい。でもこれからだんだん地盤も暖められて、それとともに地下の温度も上がっていき、お盆すぎには1階とあまり変わらなくなります。

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CASBB講習

6月7日(金)は仙台で行われたCASBB戸建ての講習へ行ってきました。CASBBとは英語のなんちゃらかんちゃら(長いし難しいので)を略した、建築環境総合性能評価システム(これも長い!)のことで、つまり超簡単のいうと、建物は建てるにしてもその材料などを造るのに環境に負荷を与えるし、出来てからも人が使うにはエネルギーを使うなどずっと環境に負荷をを与えるし、建物周辺へも影響を与えるので、その建物を環境性能で評価(ランク付け)するシステム。その戸建て版でした。
講習を一日受けて、その後試験があって合格すると、評価員となれます。

数年前から始まってましたが、理念は分かるけれど時間とお金をかけて評価員になっても、特に得る物もないし、利益や仕事に繋がるわけでもないしと、いままで見向きもしませんでした。

これまで全国で多くの建築士(戸建てで6600人程度)が評価員になっています。今回受講しようと思ったのは、これだけ多くの建築士が受けているのだったら、ないとまずいかなと思ったのと、新たな低炭素建築物の認定で、このCASBBが脚光を浴びているらしいので、まあ取っとくかとなったわけです。

試験は来月の25日。・・・落ちたりして!・・・