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神山の家改修工事 続き

昨日の続きです。外壁の付加断熱のグラスウール 施行中です。

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外壁は高性能グラスウール 16Kg t=105充填+付加断熱105mmで合わせて210mmです。断熱改修で悩むのは床又は基礎や天井の断熱をどうするかです。今回は床断熱としました。床断熱だと玄関部分やユニットバスなど、床から下がっている部分の断熱をしっかり連続させるのが難しくなります。

それを判っていて床断熱を選択したのは、一つには昨日書いた古い部分の基礎が玉石であり、その部分は基礎断熱とするには、家全体を揚げ屋して下に基礎を造り直す必要があり、予算的に非常に高くなってしまう点とこの家は平屋で結構な大きさがあるため、土間下全体にコンクリートを入れその下に断熱材となると、これも高くなってしまい、結果新築するより高くなってしまうことが懸念されたためです。

使いやすさの追求、構造的な安定性、街並への配慮、そして出来るだけ光熱費のかからない住宅などをどこでバランスさせるか、いつも悩みに悩んで設計にあたってます。改修工事ですと限られた構造内で、出来るだけ合理的に行う必要も出て来て、さらに悩ましいのですが、新築では絶対得られないモノもあり、やりがいもあります。
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神山の家改修工事

築37年以上の住宅のほぼ全面改修工事が進んでいます。少し前に書いた改修工事完成の記事の隣に建っています。
ほぼ全面というのはこの建物は37年前に増築されてますが、東側に建築年代が不明なもっと古い座敷がくっついてます。この古い部分は基礎が玉石で壁も小舞いに土壁であり、風情も大変あるので、座敷側は耐震的な最低限の改修とし、37年前に増築された部分を全面改修としたので、全体としてはほぼ全面改修となりました。

この住宅は大館市で初めて市の耐震改修の補助金を受けての工事となっています。

全面改修か建替えかクライアントから相談を受けて大変悩みましたが、屋根が銅板である事と、なんと言ってもこの地域、この敷地に非常にあった家の風情を活かしたいと思い、改修としました。道路から敷地に入ると右側に庭があってその先に古い座敷とむくり破風の玄関が出迎えます。そんな風情の住宅の中に入ると冬でも暖かい快適でモダンな生活が出来るというのもなかなかカッコいいのではと一人密かに思っています。

Q値は約1.2W/m2Kで、古い座敷部分とは内部で特性の断熱引戸で断熱的にわけています。

改修中の内部
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研修続き

昨日は秋田市で行われた「住宅省エネルギー設計技術者講習会」に行ってきました。9:30から17:00まで、一日いっぱいの講義でした。講師の一人は能代の西方さん。
土曜日の横手でのヘリテージマネージャーに続いて講習続きです。

建築士の社会的責任は重く、そのため各種研修や講習が沢山あり、費用と時間が沢山取られるので、どれが必要で、どれが必要ないかよく見極めて講習を選択する必要があります。でも・・・それが受けてみないと判らない。
そして受けたからといって何かいいことがあるかというと・・・そういうものでもない。

それでも常に最新の知識や情報を得るために出来るだけ受けるようにしてはいるのですが、ただ、建築士という仕事はどうにも責任やかかる費用に見合う報酬にはなっていないのが実情と思います。

ところで、どうやらこんどは私が講師を務めるはめになったようで、木を学ぶ建築講座スキルアップ研修というのが11月から3月までに3回あって、その内の11月の分で高気密高断熱住宅について講師をやれとお達しがありました。その筋でしたら秋田にはもう全国的に有名な西方さんがいるじゃないかとお断り申し上げましたが、西方さんには昨年やってもらっているので今年はあんたがやれと。
今日その予定表が来て、見てビックリ。私の他は皆博士号を持っているような人ばっかし。・・しっかり断っておくんだった。  今更遅いか

横手市増田

11日はヘリテージマネージャー養成講座で横手市増田に行ってきました。
増田に来たのは二回目で前に来たのは6〜7年前に建築士会の見学会でした。
増田は昨年末に国の伝統的建造物群保存地区に選定されていて、先日10月3日には皇太子様が増田を訪問した事がニュースになっていましたね。

そのせいか我々講座の生徒の他にも沢山の観光客が来ていました。
説明してくれていた市の職員の方に聞いたら、こんなに人がいるのに驚いているそうでした。

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特徴的な蔵の扉の仕組みの説明を受ける。
建物と一体になった鞘に覆われた内蔵と重圧な黒漆喰の扉と飾り、
そして蔵の中に座敷があるのが増田の特徴。

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