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関善賑わい屋敷での講演会

昨日8月31日は鹿角市の関善賑わい屋敷で金沢工業大学名誉教授の鈴木有先生の講演会があり、行ってきた。鈴木先生は数年前まで秋田県立大学木材高度加工研究所におられたが退職され現在は故郷の滋賀県にお住まいだ。わざわざ遠い鹿角まで来られたのは、なにしろ関善の今があるのは鈴木先生があってのことで、その後が気がかりだったに違いないからだと思う。

今からちょうど10年前に鈴木先生がこの関善を見て、これは残さなければいけないと、市や県やその他関係官庁などに掛け合ったが、当時は県は市が動かないものは県としてもなにもできないと、公的な援助は全く得られずに結局志あるわずかな民間人だけで、募金活動などによって関善を買い入れNPO法人を立ち上げ、現在に至っている。

先生の講演は「最近の大地震による民家の被害状況から、伝統民家に学ぶ共生の思想」と題して、能登の地震被害の写真などを通して、伝統民家が地震に対しても非常にすぐれた思想で造られていること、そしてまさに持続可能な資源でみごとにエコである点などについて判りやすく話された。
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伝統構法については、鈴木先生の他に増田一眞先生からも教えていただいた経緯があり、それなりに理解しているつもりだ。ただ鈴木先生も講演で話されていたが、伝統工法や地場産材を使った家づくりが数年前はちょろちょろした小さな小さな流れだったのが、今少しづつ小川へとなりつつあるが、市場全体がその方向へ向かわないとなかなか一般には理解してもらえない。

私は8年ぐらい前にこの関善を見て、その後調査活動などに参加したりして、当時何度か足を運んだ。その後は傍観者に成り下がって、ただ見ていただけだった。
ほんの数人のボランテアによって運営されている関善だが、少しずつ観光バスも来るようになってきたそうだ。(8月の入場料を支払って見学した方が300人。その他の利用を含めるとその10倍位の3000人にもなるとのこと)ほんとうによくやっていると思う。
観光バスがズラッとならぶようにして、見向きもしなかった市や街の人達の鼻を明かしてやりたいと・・・キット思ってるだろうなボランティアスタッフは。

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