fc2ブログ

世界の名作住宅

我々の世代の建築屋にとって近代建築あるいはモダン建築を創ったとして最も有名なのはコルビジェ。そのコルビジェのなかでもサヴォア邸は最高傑作として名高い。近代建築五原則、「ピロティ」「屋上庭園」「自由な立面」「水平連続窓」「自由な平面」が実現されているということで、業界では最大級の賛辞がある。
そしてもう一つの名作住宅、リートフェルトのシュレーダー邸。今でもどちらも話題らしくリートフェルトの建築という本がこの春出された。1ヶ月程前にその本とついでに(ついでといっちゃ申し訳ないが)コルビジェのサヴォア邸の本も買った。

   090606rietveld.jpg  090606corbusier.jpg


実は個人的にはサヴォア邸のよさがよく分からん。といってもなにしろどっちも実物見てないんで(フランスとオランダじゃ見に行けない!)写真からの判断でしかないのがなんともなさけないが。専門筋では圧倒的にコル(コルビジェ)で、かの安藤忠雄もコルコルといってる。確かにシュレーダー邸にはピロティーも水平窓も屋上庭園など近代建築五原則がない。けどこの五原則を提唱したのはコルビジェじゃなかったの? ・・・やっぱりどっちも実際見てみたい。見て空間を体験してみないとわからん。が、ビンボー設計屋には無理な話だな。

実は学生の頃はシュレーダー邸がいいと思っていた。もしかしたら以前にもそんなことこのブログで書いたような気がするが。
実際現在の日本のモダン建築として表現される薄くフラットな屋根などは既にこのシュレーダー邸にあるし、リートフェルトの他の作品も実に洗練されていて今更ながらその先駆性に恐れ入った。

ちなみにコルビジェとリートフェルトはほとんど同じ時期の建築家でコル1887~1965、リートフェルト1888~1964。サヴォア邸1931年完成。シュレーダー邸はその7年前の1924年完成。シュレーダー邸は2000年世界遺産に指定。サヴォア邸今だ登録になっていない。・・・はず。でも、コルビジェの作品は日本の国立西洋美術館を含めて一挙に世界遺産に登録されるかも。

コメント

非公開コメント