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耐震改修

新住協がすすめる断熱耐震同時改修というのがあります。国から最大200万円の補助が出るというもので、アトリエ105でも今年1件やりました。ただこの補助を受けるにはQ値が次世代省エネ以上(当地ではQ値1.9)以下、耐震性は上部構造評点が1以上を確保しなければならず、なかなかハードルが高いのです。築年数や家の状況、規模等によって、建替えたほうが安いのではと思うようなことにもなります。しかしそれは予算の問題で、その家に愛着があるとか、高齢者などで新しい家のような急激な変化はよくないというようなことがあって予算的に許されれば、取り組みたいところです。

現在改修の相談を受けている住宅の調査を先日行いました。大工さんにも手伝ってもらって床下や天井裏にもぐって、基礎の位置や土台や柱の状態、筋交いの位置などを調べました。
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写真は1階の天井裏で、左側の壁は2階の壁(外壁面)です。1階の天井面には断熱材(グラスウール)が敷き詰められています(全部ではありません)。左側の壁より左側は2階が乗った部分(1階の天井)になりますが、そちらには断熱材はありません。大工さんがいる部分には軒裏などから外気が沢山入って来ています。もちろん冬はかなり冷たい外気です。この空気は左側の壁や1階の天井下を冷やします。つまり、折角断熱材が入っていてもほとんど効果がないことになります。

気持ち的には先に書いた国から200万の補助金をもらえるだけの状態にもっていきたいところですが、規模や状況、クライアントの意向等で、とても残念ですが出来ないだろうと思います。

昨日の講習もヒントにしたくて出たわけです。断熱や耐震、そしてクライアントの要望に添った改修をどう進めようか日夜頭を悩ませています。

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