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古民家

昨日、ある工務店に誘われて森岳にある築二百年以上の古民家を見に行った。ただ解体して捨ててしまうのが偲びなく、なにか活用方法がないかと工務店に相談があり、その話に興味を示したため今回同行させていただいた。数年前から人は住んでいなく傷みが進んでいる。特に不同沈下がひどく一部の柱が10cm以上沈んでいて、建物が変形して来ている。それでも家はちゃんと建っている。200年以上風雪や地震などに耐え壁は傾いているが潰れはしない。でも茅葺きで、一部に増築した部分は鉄板屋根になっていて、そのつなぎ目当たりから雨漏りがしている。このまま放置すればいずれは朽ち果ててしまう。

たしかにもったいないと思う。太い大黒柱や丸太を削ったぶっとく長い梁、磨き込まれた柱や差し鴨居など、もういまでは欲しくても手に入らない。なにより歴史がある。金物など使わず木を組上げて造られているので、そっと外してまだ組み直すことが出来る。うまく利用して使ってくれる人がいればいいが、例えば高齢者施設などに利用すれば喜ばれると思う。同行した工務店の方が以前阿仁でそのような事例を担当したと言っていました。

アトリエ105でも数年前に築130年程度の民家の全面改修にタッチしました。こちら→→
その例では祖先の残したモノを捨てないで少しでも使えたという面はありますが、やはり全面新築と違って不自由な面もあり、家人からはいまだに新築にすれば良かったなどと言われたりします。(そういう家人とは実は私の実の姉です)

それにしても、この民家の美しさ。右側が突き出ていて曲り屋となっていますが、用と美が実に風景にマッチしてます(電柱とミラーが邪魔だ!)。もうちょっと交通に便利で都会に近ければ、この手前を流れる川とセットで、古民家レストランだとか、民宿などにピッタリなんだと思いますが・・・。いや、やはり気に入って住んでくれる人がいれば一番いいですね。改修には相当かかると思いますが、1500坪もあるような畑も合わせて、田舎生活を満喫出来ますよ。トトロが出て来そうなバス停も目の前。バス停の名前も超グッド。

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