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もしイタ

今朝の「魁新聞」に「もしイタ」についての記事を見つけ、これは見て見たいとネットで検索してみると、一杯ヒットし、それぞれを見るとますます是非見たくなり、そしてまさに今日弘前公演があることを知り、仕事を放り出して午後から娘と弘前へ向かい見てきました。

「もしイタ」は青森中央高校の演劇部の公演で、正確には「もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら」と言う、以前ヒットした「もしドラ」のパロディーですが、震災後の2011年秋から被災地をはじめとする各地で上演されている、東日本大震災被災地応援のための演劇です。 詳しくはこちら

想像通り素晴らしかった。開演20分ほど前に場内に入った時には既に始まっていた、ウォーミングアップの声出しからもう演劇は始まっているかのように、会場は独特な雰囲気に包まれていました。若い高校生30人ほどが大きな声をハーモニーのように一斉張りあげたり、バラバラだったり、ふざけ合ったりし、ときおり霧吹きで霧を吹きかけて回る子、それを浴びる子。そうこうするうち開演時間になり、全員が整列し、挨拶。そして、そのまま始まりました。
小道具類を一切使わず、全て自分達の身体と声で表現する。全員がその場にいて、様々な役割りを演じながら進行する、始めて目にする演劇スタイルです。

震災に深く関わる内容でありながら、ほとんど脳天気な笑を誘う演出。これを被災地で被災地応援として行うことへの葛藤などあったと思いますが、見終わって、被災者をも元気付ける愉しい演劇だと感じました。
各地の被災地での公園の際、瓦礫を見て涙を流し、そして掃除を行い、全て無報酬で、地元に一切の負担をかけないという、そうした強い信念、そうやって培われた精神のようなものが、ハツラツとした子供達の大きな声となって現れているように思いました。

同校の演劇部顧問で脚本、演出の畑澤聖悟氏が魁新聞の記事でも書いていましたが、「高校生でも出来る」でなくて、「高校生だからこそ出来る」本当にそう感じました。
畑澤聖悟氏は秋田県の五城目出身とのことなので、是非秋田県でも、ここ大館でも上演して欲しいと思います。

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