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「高山建築学校伝説」を読んだ

高山建築学校は1972年から続いてきた、おもに夏の間だけ開かれる私設の建築塾です。おれも学生のころや、卒業してからも雑誌等で募集などを見たことがあり、ちょっと関心はあったけれど、それだけ。その建築学校が伝説 のタイトルで引かれ読んでみた。

すごいですね~。建築について熱い人達がいたんですね。ほんとに熱くてやけどしそう。
なにしろ、この学校を始めた倉田康男さんが、殆ど自腹をきって運営してしていた、というだけでも驚きですが、ここに集まった講師陣達が、建築のみならず、哲学や様々な分野の超一流の人達がボランティアで夏の間やってきていたこと、学生(とはいってもすでに社会に出て仕事をしていた人が仕事をやめて参加した人も多数いたよう)も、ほとんどたこ部屋状態の中で考え図面を引き、そして講師陣に罵声をあびせられ、自力建設の肉体的な大変さもあったという、さらに、夜まで続く学生への講評が終わった後も、講師人同士の意見のバトルが繰り返されたという。
とてもじゃないがこんな数行の文章で説明出来るシロモノではないのでこの辺にしますが、建築に関心がある、特に若い人には読んでいただきたい本です。
今時の建築のように表面的にサラリとカッコよくお洒落な生き方とは対極的な、熱く語り、汗水流して考えた、そんな人達の物語です。
と書くと、そんなダサいことできるか と考える今の時代、誰も読まないだろうな。

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